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貸金業規制法43条5項(任意性)に関する判例

ここでは、みなし弁済に関するページでお話した、みなし弁済が認められるための5つの要件の1つである、D利息制限法を超える約定利息を、債務者が利息として任意に支払ったことという要件に関する判例を紹介したいと思います。

まず、「任意に支払った」とはどのような状態を指すのかについては、最高裁昭和52年(オ)第1531号、平成2年1月22日第二小法廷判決において、「債務者が利息の契約に基づく利息の支払いに充当されることを認識した上、自己の自由な意思によってこれを支払ったことをいい、債務者において、その支払った金額の額が利息の制限額を超えてあることまで認識していることを要しない」という解釈がなされています。

ただ、平成18年1月13日第二小法廷判決においては、上記の解釈を踏まえたうえで、「けれども、債務者が事実上にせよ強制を受けて利息の制限額を超える金銭の支払をした場合には、制限超過部分を自己の自由な意思によって支払ったものをいうことはできない」と判断が下されました。

さらに、この判決では、利息制限法を超える利息の支払を怠った場合に期限の利益を喪失するという「期限の利益喪失特約」が、「通常、債務者に対し、支払期日に約定の元本と共に制限超過部分を含む約定利息を支払わない限り、期限の利益を喪失し、残元本全額を直ちに一括して支払い、これに対する遅延損害金をしはらうべき義務を負うことになるとの誤解をあたえ、その結果、このような不利益を回避するために、制限超過部分を支払うことを事実上強制することになるもの」という判断を下しています。

つまり、期限の利益喪失特約のもと、債務者が一括請求を避けるために、利息制限法を超える利息分を含めて支払を行ったとしても、それは、貸金業規制法43条のみなし弁済の要件である「利息として任意に支払ったこと」にはあたらないという判断です。この判決後、平成18年1月19日最高裁第一小法廷判決、平成18年1月24日最高裁第三小法廷判決と、続いて同様の判断が下されました。

また、平成2年12月10日東京地方裁判所判決においては、「天引き利息の支払いは、利息を先払いするのでなければ貸付を受けられない状況で、債務者が支払うのは、任意の支払いとはいえず」、「利息の天引きについては、それが合意の上であっても、貸金業43条の適用を受けることはできない」とういう判断がなされています。





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